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−第1回−
 
漢方から見る花粉症
 春秋の花粉症でお悩みの方は多い。漢方では、これは「体内の水の偏在」によるものと考えます。平均して男子の体重の60%、女子の体重の65%は水分であるとされています。これを漢方では、細胞内液、細胞外液、血液まで含む全てを「津液」と呼んでいます。これを「陰」としますと、「陽」は人間の体温を保つ熱エネルギーです。その働きを「気」と呼びます。この陰陽の調和が人体の働きを正常に守っているのです。

 現代生活では、人間は快適性を求め続けます。僅か数十年の間に、私たちの生活環境は大きく変わりました。夏涼しく冬暖かな住環境、いつでも冷たい飲食物がとれます。当然汗をかく機会も少なくなっています。従って、体内には熱を得て巡るべき水分が貯留します。この偏在した水分、漢方では「飲」と呼びますが、いろいろな悪戯をします。そのひとつが花粉症の症状となって現れるといわれています。

 夏に身体を冷やし過ぎたり、冷たい飲み物を飲み過ぎたりすると、汗として発散されるべき水分が発散されずに体内に貯留されます。これらが秋の冷気によって触発され花粉症の症状となって現れます。水分の偏在はそこに「冷」を生じます。だから、貯留している水分を拡散するために温める働きを持つ薬が用いられます。花粉症によく用いられる小背竜湯に入っている、五味子、乾姜、細辛、半夏がそれです。

従って、花粉症にならないための養生法として、このようなことが挙げられます。
  (1)冷房を使いすぎない。
  (2)冷たい物の摂取を控える。
  (3)身体を動かして汗をかく。

 寝室に冷房を使わないことで、永年の花粉症を治した人がいます。夏は暑く冬は寒いという自然の摂理は、人体にも深く関わっているのです。